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元ロック雑誌のライターでアートプロダクション経営者のどんぶら旅日記

世界で一番開催規模が大きいと言われている工芸のEXPO、インド スーラジクンドメラ。日本から史上初めて招待されて私たちが行きましてん!⑪

 

あまりに広いメラ会場。

 

広さ40エーカー(約16万㎡)の土地に出店数は1000以上あるとか。。。。

書きながら全く想像がついていない。

 

あとで迷子になってその広さを痛感する。

 

最初のゲートから歩くこと10分で事務所に到着。

 

エリアごとにゲートがあるのだが、ゲートにたくさんの警備員がいて外部からの侵入規制を行っている。

 

私は普通に

 

「メラオフィスに行きたい」

 

といいいながらゲートを通過していたが、どうにもこうにも、明らか路頭迷ってる風が通じたのか、女性ガードマンが

 

「ややこしいからついておいで」

 

と引率してくれた。

 

確かに広すぎてややこしかった。

 

しかも1年で一番過ごしやすい時期なのに暑い暑い。

 

いくつもの警備員がいるゲートを通って事務所に。

 

事務所の中には誰もおらず、みんな外にでていて忙しそう。

 

警備員の女性がなんかヒンデュー語で話してネクタイ、背広の人をつれてきた。

(ネクタイ、背広が事務所の人目印・w)

 

で、私が

 

「日本工芸家チームの場所を見たい」

 

と言っていたら、電話で別な偉そうな感じの、さして年でもないのにえらい太鼓腹の、アナザー・ネクタイ背広を呼んでくれた。

 

 

「日本チームがくる前に場所の確認をしたい」

 

と再度申し出ると

 

「2分待って」

 

と、色んな人と話し始めた。

 

まあ、インドで2分といったら30分かなあ、と立っていたら、15分で

 

「OK行こうか」

 

と戻ってきた。

 

思わず「早い」と思った私はインディアン。

 

 

でそこから歩くこと数分、

 

「さあ、ここだよ、日本チームの場所」

 

「。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。」

 

言葉を失う。

 

 

説明しておく。

 

私が作家さんを参加する条件として、長谷川さんに堅く堅く、マストでお願いしていたのは

 

「室内」

 

だった。

 

 

室内でなくてもアートフェアのブースのように壁面、壁があるべきと図面も書いて渡した。

 

三人の作家さんにこれこれ最低これだけの壁面ブースが必要です、と。

 

 

長谷川さんから出発3日前に

 

 

「室内とれたみたいです。壁面4mあるそうです」

 

と連絡がきた。

 

良かった、ならば出展できる、と。

 

なので、担当職員に案内されつつ、周囲を見回しながら歩いて

 

一体どこに室内に該当する建物があるのか?

 

と不安でどきどきしていたのだ。

 

 

だから

 

ここ

 

 

と案内された時、あまりのショックに職員にぎゃあぎゃあまくしたててしまった。

 

 

「話が違う!室内をリクエストした!」

 

すると

 

 

「室内だよ」

 

という返事。

 

 

 

これが これが これが これが

 

 

室内か!!

 

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室内か。。。

 

 

これは土俵だ!!

 

と叫ぶ。

 

 

私は大量の冷や汗をかいて、とりあえず作家さんたちがくる前になんとかしなければ、これは私の責任になる。

 

 

ここは冷静に。

 

って全く冷静になれない。

 

だって、作家さんたちあと数時間後に来てしまうのだ。

 

明日がオープニング前日、搬入、設営の日。

 

なんとかしなければ。

 

職員がブースの中を見せながら

 

「全部で8分割だから6個使っていいよ。中国が残り使うから。」

 

と。

 

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分割して使うのか

「いやいや、区画よりも、壁がないと設置ができない、下も地面ではなく床がほしい!! テーブルや椅子も必要」

 

すると職員

 

「わかった、やっとく」

 

と一言でいうので、だんだん頭にきて

 

「それやってくれなかったら日本チームの三組は帰国する!

日本に帰る!」

 

と切れてまくしたててしまった。

 

先生方、多忙な中スケジュール調整してここまで来て下さるのに、それはあかん、これはあかん!!

 

「明日の午前中までにできてなかったら設営しない!」

 

とまくしたてた。

 

 

「オーケーオーケー、わかった、やっとく」

 

 

と。

 

 

 

この言葉をどこまで信用していいかは

 

 

インド

 

やし、だった。

 

 

とりあえずホテルに戻った。

 

ホテルまでの道筋、ほぼ途方にくれていた。。。。

 

神様、もとい聖天様にお祈りしました。

 

明日までに最低でも壁がありますように

 

と。

 

アーメン。

 

 

 

       つづく